フリーランス・個人事業主向け事業用口座の開設でおすすめの銀行8選

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更新日:/公開日:2023年03月25日

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フリーランス(個人事業主)向け事業用口座の開設でおすすめの銀行8選

溝口弘貴
この記事の企画・編集者
溝口弘貴
つなぐマーケティング代表

※このページには【PR】が含まれています。

フリーランスとして独立・開業するにあたって準備しなければならないことのひとつが「銀行口座」です。

すでに個人名義の口座をもっているかもしれませんが、フリーランスになったらプライベート用とは別で事業用口座の開設をおすすめします。

本記事では、フリーランスが事業用の銀行口座を開設したほうがいい理由や銀行選びのポイント、フリーランス向けでおすすめの銀行などを紹介していきましょう。

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この記事の監修者

溝口弘貴

溝口弘貴

フリーランスガイド責任者

電気工事士からWeb業界に転職して10数年。現在はフリーランスとしてクライアントサイトのマーケティング支援や自社メディアの運用などをおこなっています。ネットマーケティング検定やIMA検定などIT関連の資格を8つもっています。運営者情報はこちら

フリーランス向け事業用口座の開設でおすすめの銀行

基本的に銀行・信用金庫・信用組合などの金融機関であれば、どこでも事業用口座の開設は可能です。

地元中心で近隣の一般顧客をメインターゲットにローカルな事業を展開するなら、地域に根差した金融機関で口座を開設したほうが窓口・ATMを訪ねやすかったり、融資などの相談もしやすかったりするでしょう。

しかし、インターネットを活用したリモート業務が中心のフリーランスなら、近隣での使いやすさだけでなく「取引のしやすさ」などにも目を向ける必要があります。

ここでは、フリーランス向け事業用口座の開設でおすすめの銀行を「メガバンク系・ネット銀行系・ゆうちょ銀行」に分けて紹介しましょう。

メガバンク系

日本では「三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行」が3大メガバンクと呼ばれています。

地方でも必ずといっていいほど支店が置かれているので窓口取引には困りませんが、最大のメリットはネームバリューが高いことでしょう。

実際に大企業の多くがメガバンクをメインバンクとしているので、メガバンクの口座をもっているというだけで取引先からの信用度が高まります。

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行の公式サイト

東京・関東近郊の企業が多いなかで「三菱UFJ銀行」をメインバンクにしている企業は多数です。

同行間なら手数料は無料、口座間の動きも早いので、クライアントにとっても取引しやすい銀行でしょう。

個人口座の口座開設はオンラインでも可能ですが、事業用口座で屋号つきの口座を開設したい場合は店頭窓口を訪ねなければなりません。

本人確認書類に加えて、屋号つきで営業している事実を確認するために以下のいずれか1点が必要です。

  • 国税・地方税の領収書または納税証明書
  • 社会保険料の領収書
  • 商号登記等謄本
  • 事務所の賃貸契約書
  • 公共料金の領収書
  • 税務署収受印つきの確定申告書
屋号つき口座 屋号+氏名
振込手数料 三菱UFJ銀行口座あては0円、他行あて3万円未満:154円、3万円以上:220円

【参考元】口座開設時の本人確認書類 | 三菱UFJ銀行

三井住友銀行

三井住友銀行
三井住友銀行の公式サイト

同じくメインバンクにしている企業が多いのが「三井住友銀行」です。

オンライン取引の「SMBCダイレクト」を利用すれば振込手数料が0円になるので、振込先に指定すればクライアントからも喜ばれるでしょう。

事業用口座の開設には、本人確認書類・印鑑に加えて、税務署の日付印が入った開業届の控えが必要です。

事業内容によって必要な証明書類が異なるので事前に問い合わせて確認したほうがいいでしょう。

屋号つき口座 屋号+氏名
振込手数料 三井住友銀行口座あてはSMBCダイレクトを利用すれば0円、他行あて3万円未満:165円、3万円以上330円 ※SMBCダイレクト利用の場合

【参考元】法人口座開設 : 三井住友銀行

みずほ銀行

みずほ銀行
みずほ銀行の公式サイト

店舗のコンパクトを図る流れが強いなかで、全都道府県に支店を置いている唯一のメガバンクが「みずほ銀行」です。

オンラインの「みずほダイレクト」を使えば振込手数料は0円で同行間なら取引も早いのがメリットですが、過去には数日にわたってATMが利用不能になるなど大規模なシステム障害を繰り返して金融庁から厳しい改善命令を受けたという不安要素もあります。

個人事業主が事業用口座を開設する際は、法人手続き受付店に出向いて窓口で開設しなければなりません。

初回の来店時は本人確認書類と印鑑を持参し、ヒアリング後に必要書類を提出する流れです。

屋号つき口座 屋号+氏名
振込手数料 みずほ銀行口座あてはみずほダイレクトを利用すれば0円、他行あて3万円未満:150円、3万円以上:320円 ※みずほダイレクト利用の場合

【参考元】個人事業主としての口座を開設したい | みずほ銀行

ネット銀行系

フリーランス側にとって利便性が高いのがネット銀行系の魅力です。

実店舗をもたない代わりにほとんどの手続きがネット完結で、他行あての振込手数料などを抑えられるうえにポイントアップなどの特典も多いという特徴があります。

ここで紹介するネット銀行は「楽天銀行・GMOあおぞらネット銀行・住信SBIネット銀行・PayPay銀行」の4行です。

楽天銀行

楽天銀行
楽天銀行の公式サイト

Webのコマーシャルなどでもよく見かける「楽天銀行」は、会員ステージに応じて1か月につき最大3回までは振込手数料が無料になる、取引で楽天ポイントもたまるなど、節約・お得を実現できるネット銀行です。

個人口座を開設していれば屋号つき口座の開設が可能なので、事業用口座を開設したい場合はまず個人口座の開設から始めましょう。

すでに個人口座をもっているなら、楽天銀行サイトから「個人ビジネス口座」の開設を申し込むだけです。

個人ビジネス口座の開設を申し込むと登録住所あてに返信用封筒が郵送されるので、開業届・個人事業開始申告書のいずれか1点のコピーを返送します。

必要に応じて追加書類の提出や電話によるヒアリングがあり、口座開設が完了するとメールで通知されるので初期設定を済ませればすぐに口座の使用が可能です。

屋号つき口座 屋号+氏名
振込手数料 楽天銀行口座あては0円、他行あて145円

【参考元】個人ビジネス口座開設申込 | 個人事業主のお客さま | 楽天銀行

GMOあおぞらネット銀行

GMOあおぞらネット銀行
GMOあおぞらネット銀行の公式サイト

ほかのメガバンク・ネット銀行は「フリーランスでも事業用口座を開設できる」というスタンスでしたが「フリーランス向けの口座として特化している」といえるのは「GMOあおぞらネット銀行」だけでしょう。

GMOあおぞらネット銀行の個人口座をもっていれば「個人事業主口座」を開設できます。

webサイトの申し込みフォームに必要項目を入力して必要書類をアップロードし、郵送物を受け取って初期設定をすれば利用可能です。

口座開設に必要な書類は、個人事業主の確認書類1点と事業内容等が確認できる書類1点となっています。

個人事業主の確認書類 ✓開業届
✓個人事業開始申請書
✓青色申告承認申請書
✓確定申告書
✓国税または地方税の納税証明書
✓各行政機関発行の許認可証
事業内容等が確認できる書類 ✓ウェブサイトのアドレスを印字したもの
✓会社案内やパンフレット・チラシ
✓請求書・発注書・受注書・納品書等
✓締結・調印済みの各種契約書
✓提案書

1つの口座に対して最大10個の「つかいわけ口座」を設定できるので、報酬の振込用、経費の支出用などを口座別に仕訳ければ経理作業の省力化につながります。

経費の支払いをビジネスデビットカードに切り替えれば最大1%のキャッシュバックも得られるので、お得感は満載です。

屋号つき口座 屋号+氏名
振込手数料 GMOあおぞらネット銀行口座あては0円、他行あて145円

【参考元】個人事業主口座の開設 | GMOあおぞらネット銀行

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住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行の公式サイト

上手に使い分けができれば大きなメリットを得られるのが「住信SBIネット銀行」です。

残念ながら個人事業主の屋号つき口座は開設不可で、個人口座か法人口座のどちらかを利用するしかありません。

法人口座の開設はオンライン完結ですが、登記簿等の証明書類が必要になるのでフリーランスの利用は不可能です。

つまり、フリーランスが利用する場合は個人口座を選択することになります。

屋号つき口座を開設できないのでほかのメガバンク・ネット銀行と比べると不便な点はありますが、個人口座なら振込手数料が他行よりも安く抑えられるという点は大きなメリットです。

会計ソフトとの連携も充実しているので、プライベート口座と区別して事業専用で新たに開設するならメリットは十分でしょう。

屋号つき口座 不可
振込手数料 住信SBIネット銀行口座あては0円、他行あては個人口座からだと77円、法人口座からでは145円
※法人口座なら利用状況によって1か月につき最大20回無料

【参考元】〔口座開設〕 口座名義にショップ名(屋号)や団体… | NEOBANK 住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行で法人向け口座を開設する方はこちら

PayPay銀行

PayPay銀行
PayPay銀行の公式サイト

PayPay銀行は、2020年にジャパンネット銀行から商号変更したネット銀行の雄ともいえる存在です。

キャッシュカードにデビッド機能がついており、経費をデビット決済すれば500円利用につき1円分のPayPayポイントが還元されるので、とくにPayPayユーザーには大きなメリットになるでしょう。

PayPayポイント運用をしている人なら、還元されたポイントを運用してさらなるポイントアップも目指せます。

本人確認資料と事業実態確認資料をスマホで撮影して送信すれば、最短当日中に事業用の口座番号が発行されるので、口座開設を急ぎたい方にはおすすめです。

事業実態の確認資料は、以下のいずれか1点となっています。

  • 開業届
  • 個人事業開始申告書
  • 青色申告承認申請書
  • 確定申告書
  • 青色申告決算書
  • 収支内訳書
  • 国税または地方税の納税証明書
  • 各種営業許可証
屋号つき口座 屋号+氏名
振込手数料 PayPay銀行口座あては0円、他行あて145円

【参考元】ビジネスでのご利用(法人・個人事業主のお客さま) – PayPay銀行

ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行の公式サイト

ほかのメガバンク・ネット銀行では、フリーランスだと「屋号+氏名」でしか開設できませんが、個人事業主でも「屋号のみ」で口座を開設できる唯一の銀行が「ゆうちょ銀行」です。

実は、ATMの数なら全国一なので、ATMを利用する機会が多い人なら利便性は高いでしょう。

屋号のみで口座を開設する場合は、給与所得者で20万円以上、給与所得がない者では48万円以上の事業所得が必要です。

口座開設には、次の資料の提出を求められます。

  • 開業届または開業届の届出済み証明書
  • 商号登記簿謄本や納税証明書など事業の事実が確認できる書類
  • 確定申告など財務状況を確認できる書類
  • ホームページやパンフレットなど事業内容が確認できる資料
  • 事業に関する許認可証
  • 本人確認書類

屋号のみで口座開設する場合は審査があります。

審査には1か月ほど時間がかかるので、余裕をもって申し込みをしたほうがいいでしょう。

なお、屋号のみで開設した口座は総合口座ではなく「振替口座」という扱いになります。

これは、ほかの銀行でいう「当座預金」と同じです。

預入残高に利子がつかない、通帳やキャッシュカードがなく入出金は窓口を利用しなければならないという点は不便に感じるかもしれません。

振替口座でもネットバンキングは利用できるので、個人名義の総合口座へと振り替えて入出金という方法で解決できますが、入出金には二度手間がかかるという点だけは覚えておいたほうがいいでしょう。

屋号つき口座 屋号+氏名、屋号のみ
振込手数料 ゆうちょ銀行口座間の送金はゆうちょダイレクトで月5回まで0円・6回目以降は100円、他行あてはゆうちょダイレクトで165円

【参考元】ゆうちょ銀行

プライベート口座をもっていても事業用口座を別に開設したほうがよい理由

フリーランスとして独立・起業する際は、さまざまな準備で忙しくなります。

できるだけ手間を省きたいと感じるのは当然ですが、プライベート用の口座をもっていても事業用口座を別に開設する手間を省いてはいけません。

なぜわざわざ事業用口座を別に開設するべきなのでしょうか?

クライアントや顧客からの信用度が増すから

個人名義の口座と屋号つきの口座とでは、クライアントや顧客からの信用度が異なります。

たとえば、一般客からの振込先として個人名義の口座を指定すると「あれ?会社じゃなくて個人名なの?」と不安にさせてしまうこともあるでしょう。

クライアントからも、ひとりの個人事業主としてではなく、副業程度に見られてしまうかもしれません。

振込先として事業用口座を指定すれば、一般客に安心感を与えられるだけでなく、クライアントからも「きちんと事業用口座を開設している、経理もしっかりしているのだろう」と信頼されやすくなります。

会計処理が簡単になるから

収入・支出がプライベートとビジネスで混在してしまうと、会計処理の際にいちいち仕訳けをしなければなりません。

ビジネスの収支を事業用口座に集めればビジネス用途の収支だけを仕訳けられます。

ネットバンキングから口座データをダウンロードして会計ソフトと連動させることも可能なので、会計処理が格段にラクになるでしょう。

手数料の節約につながるから

すでにプライベートで地方銀行の口座を開設していれば、とりあえず振込先として指定することは可能です。

しかし企業の多くは東京・関東近郊に集まっており、メガバンクをメインバンクとして利用しています。

地方在住だと日ごろの生活にメガバンクの口座が必要になる機会は少ないかもしれませんが、取引先のメインバンクと同じ銀行の口座を指定することで同行取引になるので、手数料の節約につながるでしょう。

ネット銀行なら事務コストが安いので手数料も安く設定されています。

仕入や外注の機会が多い形態のフリーランスなら、年間の節約額は決して無視できない金額になるはずです。

フリーランスが銀行を選ぶ際に注目したいポイント

フリーランスが事業用口座を開設する際は、どんな点に注目して銀行を選べばいいのでしょうか?

屋号つきで開設できるか?

フリーランスだと、屋号のみでの口座開設はほぼ不可能です。

基本的に「屋号+名前」での開設になりますが、不正防止などの観点から登記済みの法人でなければ屋号つき口座を開設できない銀行もあります。

屋号つきのほうが圧倒的に信用度が高いので、屋号つきで開設できるかどうかは大きなポイントです。

フリーランスの屋号について詳しくみる

屋号つき口座の開設には「開業届」が必要

どの銀行も、屋号つき口座の開設には不正防止のために開業届などの写しを提出するよう求めています。

開業届は事業開始から1か月以内に税務署へ提出するのが基本ですが、遅くなったり忘れていたりしても罰則はありません。

節税効果が高い青色申告をするためにも必要なので、口座開設の必要を感じたら開業届を提出しておきましょう。

手数料を抑えられるか?

振込手数料が安く設定されているかも大切なポイントです。

同行・他行間の手数料のほか、月間の手数料無料の回数にも注目してください。

ポイントと連携しているか?

入出金などの取引でポイントが加算されたり、口座と連動するデビットカードでの買い物にポイントがついたりすれば、経費にできない買い物にも使えます。

事業用で大きな支出があった場合はポイント還元も大きくなるのでお得です。

さいごに

フリーランスとして事業を進めるなら、プライベート用とは別に事業用の口座を開設しましょう。

口座を開設する際は、顧客やクライアントからの信頼を高める意味でも屋号つきの口座の開設をおすすめします。

クライアントとの取引のしやすさ、振込手数料の安さ、ポイント連携の有無などに注目しながら、自分にマッチする銀行を選んでください。

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